金融市場NOW
高齢人口増加 世界の16%に
2019年05月13日号
- 金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。
新たな社会保障制度の構築が世界共通の課題に
- 国際連合(国連)の推計※によれば、2050年の世界の人口構成はおよそ6人に1人が65歳以上になる見込み。
- 世界的に出生率が低下している一方、医療技術の進歩等により長寿化が進行していることが要因か。
- 少子高齢化問題と社会保障制度の構築は、将来的に直面する世界共通の課題となるか。
- 2019年4月1日発表の報告書による
人口の減少と少子高齢化の急速な進展は、日本だけの問題ではなく、世界的な問題になりつつあるようです。国連の推計によれば、2050年の世界の人口構成はおよそ6人に1人が65歳以上の高齢者になり、およそ11人に1人であった2018年から、高齢化が急速に加速していく見込みです。2050年の世界の推計人口は98億人に達するとみられ、そのうち65歳以上の高齢人口は15億人超となり、全体の約16%を占めることになります(グラフ1)。世界的に出生率が低下している一方で、医療技術の進歩等により長寿化が進んでいることが原因と言われており、今後は各国の社会保障制度や経済対策等に影響を及ぼすことになりそうです。
なかでも日本と韓国の高齢化と出生率の低下が著しく、国連は警鐘を鳴らしています。韓国において少子高齢化が進んでいるのは、若年層の失業率が高いことや、財閥系の大企業と中小企業の待遇格差等で経済的に子どもを育てることが難しい社会になっているということがあげられています。主要国の中でも高齢化が急速に進展していることから(グラフ2)、韓国政府は少子高齢化対策として、出産・養育費支援の増額や医療費無料化などに財源を投入していますが、現段階では効果が見られていないようです。
医療施設・制度の整備や医療技術の進歩などから全世界の平均寿命は延び続けるとみられ、高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)は高まる見込みです。国・地域により、時間や深刻度合いは異なるものの、少子高齢化問題は将来的に直面する問題であり、新たな社会保障制度の構築は世界共通の課題となりそうです。
金融市場動向
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