金融市場NOW
訪日外客数 引き続き増加
2018年07月25日号
- 金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。
止まらぬ日本ブーム 上半期1,500万人突破へ
- 1~6月の訪日外客数は、前年同期比で15.6%増の1,589万8,900人。6月としては過去最高を記録。
- 2017年の訪日外国人のうち約61.0%が、訪日2回目以上のリピーターでありその多くが近隣諸国から。
- さらなるインバウンド層※の呼び込みには電子決済の促進などの施策・戦略等が必要となるか。
- 訪日外国人旅行者
日本政府観光局(JNTO)が7月18日発表した2018年1~6月の訪日外客数は、前年同期比で15.6%増の1,589万8,900人となり、上半期として初めて1,500万人を突破しました。また6月単月としても過去最高を記録しました。航空路線の新規就航や増便、チャーター便の就航による航空座席供給量の増加等が要因とみられており、2017年を上回る勢いで増加を続けています(グラフ1)。
国土交通省観光庁が3月20日に発表した観光統計によると、2017年の訪日外国人旅行者数2,869万人のうち、約61.0%にあたる1,761万人が訪日回数2回目以上のリピーターであり、その多くが韓国や中国など近隣諸国・地域からとなっています(グラフ2)。訪日回数の増加とともに1人当たりの旅行支出が高くなる傾向があることも特徴的です。訪日回数が増えるにつれ買い物や食事のみならず、娯楽やサービスへの支出が増加する傾向にあるようです。訪日客の消費額に占める娯楽・サービスの割合は、リピーターの増加にともなって2012年の約22%から2017年は約36%まで増加し、消費額も同5年間で約5倍となりました。近年、外国人の延べ宿泊数が大きく伸びている都道府県は、地域資源を生かした広報活動や訪日客受け入れ態勢の強化や、直行便の誘致活動などが戦略的に取り組まれており、延べ外国人宿泊数が5年前からおよそ10倍にまで増加した都道府県もありました。
2020年の東京五輪に向けてインバウンド需要はさらに増加するとみられており、その経済効果が期待されています。リピーターの増加など今後もさらなるインバウンド層を呼び込むには、課題となっているオンライン予約や電子決済の促進などの施策や戦略が必要になってくるものと思われます。
金融市場動向
関連記事
- 2023年02月22日号
- 【金融市場動向】先行投資が加速 デジタルヘルスケア企業の躍進に注目集まる
- 2023年01月17日号
- 【金融市場動向】限りある水産資源 持続可能な漁業の実現へ
- 2022年12月01日号
- 【金融市場動向】金融教育の推進で持続可能な社会の実現へ
- 2022年10月19日号
- 【金融市場動向】“安全な水”を利用できる社会の実現へ
- 2022年10月18日号
- 【マーケットレポート】総合チャート集(株価・為替・金利・REIT等)2022年10月
「金融市場動向」ご利用にあたっての留意点
当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。
【当資料に関する留意点】
- 当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。
- 当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投資成果を示すものではありません。
- 当資料のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
- 手数料や報酬等の種類ごとの金額及びその合計額については、具体的な商品を勧誘するものではないので、表示することができません。
- 投資する有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。