金融市場NOW
デンマーク・カバード債券と足元の投資環境(3)
2020年06月29日号
- 金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。
安定的な推移が期待されるデンマーク・カバード債券
米欧などの主要諸国において新型コロナウイルスの新規感染者の増加ペースが鈍化傾向となっており、各国が経済活動の再開に向けて動き出しています。
米国で2022年までゼロ金利が維持される見通しであることに加え、復興ファンドを設立して欧州連合(EU)加盟国の経済再生をめざす欧州でも、欧州中央銀行(ECB)が金利を上げることは想定しづらく、各国中央銀行も緩和的な金融政策を継続することが見込まれることなど、世界的な低金利環境は当面継続するものとみられます。
当面継続すると予想される世界的な低金利環境や、政府の支援策をもとに安定した雇用環境が維持されるデンマークの投資環境が、デンマーク・カバード債券のサポート要因となりそうです。
潤沢な資金供給と低金利が継続するとみられる環境の下、利回りを追求する海外投資家の資金流入が見込まれることから、今後もデンマーク・カバード債券は安定的に推移するものと思われます。
-TOPIC-
為替変動による資産価値の変動を低減する投資手法について
外貨建て資産に投資する場合、為替変動によって損失が出ることがあります。為替変動による差損を抑制するために、為替予約等を利用して資産価値の変動を低減する投資手法を「為替ヘッジ」と言います。「為替ヘッジ」を行う通貨の短期金利と投資資産の通貨の短期金利を比較し、投資資産の金利の方が高い場合などには「ヘッジ・コスト」が発生することがあり、投資資産の金利の方が低い場合などには「ヘッジ・プレミアム」が期待できます。
デンマーク・クローネの推移(対円(左図) / 対米ドル(右図))
対円(左図) / 対米ドル(右図) 為替ヘッジコスト・プレミアムの推移(1ヵ月ヘッジ)
金融市場動向
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