金融市場NOW
2100年の世界人口112億人へ
2017年06月30日号
- 金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。
インドの人口、中国を抜いて1位に
- 「世界人口展望2017年版」において2100年に世界人口が112億人に達するとの予測が発表された。
- 2024年頃までにインドの総人口が中国を抜き、国別で1位となると予測されている。
- 世界全体の平均寿命も延びるため、社会保障制度の充実に取り組むことが共通の課題になる見込み。
国連経済社会局は6月21日に、世界人口が現在の76億人から2050年に98億人に増加し、2100年には112億人に達すると予測する報告書「世界人口展望2017年版」を発表しました。
2024年頃までにインドが中国を抜き(グラフ1)国別で1位となり、同7位のナイジェリアが2050年までに3位に浮上するとしています。一方、日本は現在の11位(1億2,700万人)から次第に順位を下げ、2050年には1億900万人で17位、2100年には8,500万人で29位にまで順位を下げるとしています。
予測によると、2100年のインドの人口は15億1,700万人、中国は10億2,100万人で、両国だけで世界人口の22.7%を占めることになります。上位10カ国のうち5カ国をアフリカ諸国が占めています。後発開発途上国47カ国の総人口は現在の約10億人から2050年には19億人に増えると推定されています。1人の女性が生涯に産む子供の数(合計特殊出生率)が4.3と非常に高いということが背景にあるようです。経済社会局は、最貧国の集中的な人口増加が貧困や飢餓の撲滅などを掲げた国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」履行に向けた課題になると指摘しています。
世界全体の平均寿命は2015~2020年の71.9歳から、2095~2100年には82.6歳まで延びる見通しです。日本は84歳から93.9歳まで延びる見通しです(グラフ2)。高齢化も進展し、60歳以上の人口は世界全体で2050年までに現在の2倍以上、2100年までに3倍以上になるとしています。報告書では、今後、各国の社会でより多くの高齢者を支えていかなければならないため、医療福祉や年金などの社会保障制度の充実に取り組むことが共通の課題だとしています。
金融市場動向
関連記事
- 2017年10月27日号
- 【金融市場動向】訪日客消費 アジア勢がけん引
- 2017年08月09日号
- 【金融市場動向】牛肉輸出 6年連続最高
- 2017年08月03日号
- 【金融市場動向】平均寿命 過去最高に
- 2017年07月03日号
- 【金融市場動向】男性の育児休暇取得 目標ほど遠く
「金融市場動向」ご利用にあたっての留意点
当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。
【当資料に関する留意点】
- 当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。
- 当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投資成果を示すものではありません。
- 当資料のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
- 手数料や報酬等の種類ごとの金額及びその合計額については、具体的な商品を勧誘するものではないので、表示することができません。
- 投資する有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。