投資信託は繰上償還することがあります。「繰上償還」とはなんでしょうか?通常の償還とどう違うのでしょうか?

繰上償還って何?

あらかじめ決まっていた信託期間が終了する前に、投資信託の運用が終了することを「繰上償還」といいます。

信託期間が決まっている投資信託が、当初予定していた期限(償還日)を待たずに償還することや、信託期間が無期限となっている投資信託が運用を終了することを繰上償還といいます。でも、どんなときに繰上償還されるのでしょうか?
投資信託説明書(目論見書)などに、次のような但し書きが記載されているのを見たことはありませんか?

「委託会社はあらかじめ受益者に書面により通知する等の手続きを経て、ファンドを繰上償還させることがあります。」

この記述は、投資家の換金などにより投資信託の規模が一定の水準を下回り、運用会社が効率的な運用はできないと判断した場合等に、あらかじめ設定されていた期限(あるいは無期限であっても)を繰り上げて償還する可能性があることを意味しています。
ただし、このような場合には、繰上償還に異議のある投資家が、一定の期間内に反対・異議を述べる期間が設けられます。

このように、受益権口数や純資産総額の小さい投資信託は、繰上償還する可能性があるので注意が必要です。また、一定の条件を満たした場合に繰上償還を行なうことがあらかじめ定められている投資信託があります。このような投資信託は、条件が整うと自動的に繰上償還を行いますので、異議申し立て期間は設けられません。

「繰上償還」になる条件については、投資信託説明書(目論見書)などに書かれていますので、投資信託を買う前にチェックしておきましょう。

ニッセイアセットマネジメント

ふくろう教授の投資信託ゼミナールのご利用にあたって

当資料は、投資教育に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが2017年12月に作成したもので、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。

投資信託に関する留意点

  • 投資信託はリスクを含む商品です。運用実績は市場環境等により変動し、運用成果(損益)はすべて投資家の皆様のものとなります。元本および利回りが保証された商品ではありません。
  • 投資信託は値動きのある有価証券等に投資します(また、外国証券に投資するファンドにはこの他に為替変動リスクもあります。)ので基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。ファンドは投資元本の保証や一定の成果は約束されておりません。
  • 分配金額は、収益分配方針に基づいて委託会社が決定しますので、あらかじめ一定の額の分配をお約束するものではありません。運用状況によっては、分配金をお支払いできない場合もあります。また、分配金は投資信託財産からお支払いしますので、基準価額が下がる要因となります。
  • 投資信託は保険契約や金融機関の預金と異なり、保険契約者保護機構、預金保険の対象となりません。証券会社以外の金融機関で購入された投資信託は、投資者保護基金の支払い対象にはなりません。
  • 投資信託をご購入される際は、必ず投資信託説明書(交付目論見書)をお受け取りになり、内容をご確認の上ご自身でご判断ください。

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