「純資産総額」はどのようなときに増減するのでしょうか?どんどん減っている場合、換金したほうがよいのでしょうか?
純資産総額がどんどん減っていて心配
純資産総額が減っているからといって、あわてて換金する必要はありません。まずは、投資対象の値下がりによる減少なのか、みなさんのお金の出入りによる減少なのかを確認しましょう。
「純資産総額」は、いわば投資信託の規模です。投資信託は運用会社によって集められたみなさんのお金を株式や債券などに変えて日々運用しています。そのため、換金などで投資信託の信託財産が減ったり、運用している株式や債券が値下がりしたときに純資産総額は減少します。
純資産総額が急激に減少している場合は、まず、みなさんのお金の出入りによるものなのか、もしくは投資対象の値下がりなのかを把握しましょう。純資産総額の減少とともに基準価額も下落していたら投資対象の値下がりによる減少、純資産総額が大きく減少しているのに基準価額が大きく下落していない場合は換金による減少と判断してよいでしょう。
1. 基準価額が下落するとともに純資産総額も減少しているケース
大きな値下がりの場合、運用会社のホームページにアクセスするとその要因や今後の見通しなどが記載された臨時レポートが掲載されていることがあります。まずはどのような状態なのか、今後の見通しはどうなのかを把握しましょう。
短期的な値動きであればあわてる必要はありませんが、類似ファンドに比べて長期間見劣りしていたり、想定よりも値動きが大きいと判断した場合は、当初の投資目標、投資期間、想定していた損益などを思い出して、今後も保有し続けるかどうかを検討してみてください。
2. 基準価額は下落していないが純資産総額のみが減少しているケース
基準価額が大きく下がっていないのに純資産総額が大きく減少している場合は、お金の出入りによるものと考えられます。あまりにも規模が小さくなる場合、運用に支障が出ることもあります。一般に投資信託説明書(目論見書)には繰上償還(詳しくは関連項目(1)をご覧ください)となりうる最低口数が記載されています。これに近づいているのであれば、保有し続けるかどうかを検討してみてください。
なお、分配金が支払われた場合にも純資産総額は減少します。この場合は、一時的なものなので心配する必要はありません。直前に多額な分配金が支払われていないかについても確認してみましょう。
ふくろう教授の投資信託ゼミナールのご利用にあたって
当資料は、投資教育に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが2017年12月に作成したもので、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。
投資信託に関する留意点
- 投資信託はリスクを含む商品です。運用実績は市場環境等により変動し、運用成果(損益)はすべて投資家の皆様のものとなります。元本および利回りが保証された商品ではありません。
- 投資信託は値動きのある有価証券等に投資します(また、外国証券に投資するファンドにはこの他に為替変動リスクもあります。)ので基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。ファンドは投資元本の保証や一定の成果は約束されておりません。
- 分配金額は、収益分配方針に基づいて委託会社が決定しますので、あらかじめ一定の額の分配をお約束するものではありません。運用状況によっては、分配金をお支払いできない場合もあります。また、分配金は投資信託財産からお支払いしますので、基準価額が下がる要因となります。
- 投資信託は保険契約や金融機関の預金と異なり、保険契約者保護機構、預金保険の対象となりません。証券会社以外の金融機関で購入された投資信託は、投資者保護基金の支払い対象にはなりません。
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